梨さんの小説「拾得物 南贍部学園生徒手帳」の感想・解説・考察。

2026年3月発行。
この作品はKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)で読みました。
世にも珍しい生徒手帳のレイアウトで綴られた小説。
あれやこれやと謎を解き明かそうと試みるも、全然答えが違っていました ^^;
最後まで仕掛けがあって楽しめます。

ミステリー強めのホラー作品(?)。最初から謎が多く不気味!
小説「拾得物 南贍部学園生徒手帳」のあらすじと感想
小説「拾得物 南贍部学園生徒手帳」のあらすじと感想を書きます。ネタバレはしていません。
まず、タイトルの生徒手帳の漢字が読めませんでした。
南贍「なんせん」と読むようです。
最後まで読んだ後にこの南贍が何かにかかっているのか?色々と考えてみましたが分からず。この感想を書いている際に調べてみましたが、きちんと意味がありました。割とオチのヒントになっているので、これから読む方は調べないほうが良いかもしれません。
最初にも書きましたが、この作品一冊が丸々生徒手帳の構成になっています。
第1編から第7編まで学園の規則などが書かれていて、その後、時間割表、カレンダー、メモ用のスペース、という構成。
手帳には若い女性の手書きのコメントが書かれています。以前の学校との比較があるので、書き込みをしている人物は学園生と近い年齢っぽい。タイトルに「拾得物」とあるように、拾った手帳に書き込んでいます。
この手帳に書かれているルールがところどころ奇妙な内容で、コメントを書き込んでいる人物も不満を抱いています。
時間割表には道徳と倫理の授業が多く、カレンダーには謎の書き込み。
そして最後のメモのページにオチがあります。
予想していたことから2転3転する感じで、僕が考えていたオチは的外れでした。最初からホラー要素は少なかったですが、最後にゾッとさせるあたり、さすが梨さん。
おそらく読んだ方は同じように思ったかも知れませんが、この本が本当に生徒手帳サイズだったらよりリアルだったと思います。とは言え、さすがに生徒手帳サイズは小さすぎて実現が難しかったのかな。僕は電子書籍で読んだのでどっちにしても関係はありませんでしたが 笑。
それにしても非常に斬新な一冊でした。
小説「拾得物 南贍部学園生徒手帳」の気になったところ
卒業年数は無制限の謎
生徒手帳の最初の規則には、「万全な社会復帰を実現」「就学年限は設けてない」と書かれています。
この表記からこの学園は刑務所のような何か罰を受けた人たちの学園なのか?という疑問を持ちました。
時間割表には持ち主の学年が記載されています。8年23組。8年も多いけど組も多いなおい!
制限が多いが夜はなぜか緩くなる
生徒手帳の規則には以下のようなものが…
- 校外での飲食禁止
- 放課後は人目につきにくいところへ集合すること
- 校外でも制服の着用
- 私服は学校が認めないと不可
- 通学路でのたむろは配慮すれば可
- 自転車通学禁止
- 写真撮影の禁止。写るのも不可
- 昼間の活動は慎む
- インターネット禁止
- 校外の人間との交際禁止
かなり制限が多いですが、夜は遊びに行ってもいいらしい。
系列校も含め男子がかなり少ないらしく、これも謎です。
謎の書き込み
手帳に書き込む女性のコメントには「使える」という謎の書き込みがあります。
この女性はできれば卒業したくないと何度も書いているので、「使える」と書かれた箇所の規則を守らないことで、罰を受け卒業できなくしたいのか?と思いました。ですがおそらく違っていたっぽいです。
また、カレンダーのページにも1年間を通して謎の書き込みがあります。どこかにかなりの頻度で侵入しています。オチで理解できますが、途中までは本当に意味がわかりませんでした 笑。
生徒手帳捨てなきゃよかった
この本を読んでいて、中学と高校時代の生徒手帳を捨てずに保管しておけばよかったなと後悔しています。
どんな規則が書いてあったのか、気になってしょうがない 笑。
ポケットに入るサイズで非常に小さい冊子。文字がびっしりと入っていて、妙にツルツルした紙質。そして独特なイラストも入っていたような記憶があります。
まとめ
自分が学生だった頃を思い出しながら、この奇妙な生徒手帳を読む。
最後まで展開が読めず面白い作品でした。
ページ数はそう多くなくて、かなり企画寄りの作品なのでKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)の読み放題で読むのもありだと思います。※タイミングによっては読み放題に登録されていない場合もあるのでご注意ください。


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