中山七里さんの小説「嗤う淑女 二人」の感想・解説・考察。

2024年7月発行。
この小説は、本の読み放題のサブスクKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)で読みました。
嗤う女シリーズの3作目。
本を読むというよりはテレビドラマを見るような感覚。あっという間に読み終えました。単純にエンタメとして面白い作品です。
今作では蒲生美智留と、脱獄した連続殺人犯の有働さゆりがタッグを組んで、大量の犠牲者を出すテロ行為を起こします。
シリーズ3作目ともなると、蒲生美智留の躊躇ない行動に少し慣れてきた感じはありますが、それにしてもやっぱりやり過ぎ。

シリーズ3作目もやっぱり面白い。テレビドラマになっても面白い作品になりそう。
中山七里さんの小説「嗤う淑女 二人」のあらすじ
中山七里さんの小説「嗤う淑女 二人」のあらすじを書きます。ネタバレはしていません。
5つの章で構成されていて、章のタイトルは殺害される人物名に。
5章あるので、ターゲットは5人。しかし、1人を殺すために周りの大勢の人たちが巻き添えになります。
最終的には合計49名の犠牲者が出るという恐ろしさ。
- 高級ホテルで行われた同窓会での大量毒殺
- バスツアー運航中のバスを爆破
- 中学校の校舎を放火
- フィットネスクラブを爆破
5章では新幹線を爆破させる予定でしたが、これは実行されませんでした。
そして、それぞれの事件には必ず数字の書かれた紙(もしくは金属プレート)が残されています。最初は1の数字で、2、3、4と実行される度に数字が変わっていきます。
明らかに馬鹿にされているこの行動に、警察も奮闘しますがなかなか足取りを追えず。
読者として読んでいても、全然ターゲットの関連性がわからず。ターゲットについては最後の章で蒲生美智留が明かしますが、もうやっていることがめちゃくちゃでかなりエグい。
終盤には操り人形のようにされていた有働さゆりとのバトルも見どころです。
小説「嗤う淑女 二人」で面白かったところ
蒲生美智留の魔力
蒲生美智留は「アルテミス」と名乗り、SNSを使って今回のターゲットを殺すべく、使えそうな人物をうまく操ります。
『反乱は成功した瞬間、革命になります』
嗤う淑女 二人
美智留の声には1/fゆらぎが含まれているに違いない。
嗤う淑女 二人
1/fゆらぎは音波の一つであり、五感を通して人間の生体リズムと共鳴すると言われている。心臓の鼓動や呼吸などの生体リズムにも、1/fゆらぎが含まれているため、この音波を聴くことで自律神経が交感神経から副交感神経に切り替わるらしい。つまりは体中から抵抗がなくなり非常にリラックスした状態になる。これが美智留の声の正体だ。そんな声で囁かれたら誰でも美智留の声に酔い、ついつい彼女の言葉に従ってしまうだろう。
アルテミスの名前の由来は書かれていませんが、ネットで調べてみるとアルテミスは「狩猟・月・貞潔の女神」とあるので、「狩りをする」という意味がありそうです。「貞潔の女神」もなんとなく皮肉っぽい。
大きな殺戮の手を貸しているとは思いもよらず、まんまと騙される人たち。完璧な悪意の前では、まさかそんな人いないよな?と善良な人たちは疑いもせず騙されてしまう。
有働さゆりもすごい
今作では、蒲生美智留が計画を立てて、実行は有働さゆりがします。1回の仕事が終わると有働に100万円の報酬を与える。
有働さゆりは脱獄中の身なので、この報酬はありがたい。
しかし、有働さゆり自身も連続殺人を犯すサイコパス。
似たもの同士の二人は、最後の章で戦うことに。
警察側がかわいそう
今作では警察側の登場人物も多く、捜査のシーンも結構ページを割いていました。
それにもかかわらず、4つの事件に接点が全く見出せず、混乱させられまくり。
毎度、うまく逃げられているので、なんとか頑張ってほしいところ。
まとめ
この嗤う女シリーズは、てっきり3作目でシリーズ完結かと思っていました。
ですが、今作を読む感じだと、明らかに途中で終わっているので続編があるようです。
Kindle Unlimitedでは、シリーズ作3作とも読めるタイミングがあります。最初の30日は無料でお試しができるので是非チェックしてみてください。30日以内に解約すれば支払いは発生しません。

シリーズの1作目、2作目も感想を書いています↓




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