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森博嗣さん著「笑わない数学者」理系ミステリー小説の第三弾

森博嗣さん著「笑わない数学者」理系ミステリー小説の第三弾 Audible
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森博嗣さんの長編小説「笑わない数学者」の感想と考察。

20年近く前ですが紙の本で1度読んだことがあります。改めてAudible(オーディブル)で聞いてみました。

https://amzn.to/3zgLiyU

紙の本は1999年7月発刊。オーディブル版は2022年6月から配信開始。

オーディブルのナレーションは前作に引き続いて池添朋文さん。ナレーションすごくいいです。

Audible(オーディブル)

犀川助教授と生徒の西之園萌絵のシリーズ3作目(S&Mシリーズ)。

gao the book
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シリーズの1作目「すべてがFになる」に比べると面白さがトーンダウンしますが、こういったシリーズものはとりあえず全部読みたくなりますね。

今回の感想は全体的に多少ネタバレしている部分がありますので、その点ご注意ください。

「笑わない数学者」のざっくりあらすじ

偉大な数学者、天王寺博士の住む「三ツ星館」。

そこで開かれるパーティーに犀川と西之園萌絵が行く。

天王寺博士がそのパーティーの余興として庭にあるオリオン像を消して見せる。

翌日にはオリオン像は元の場所にあり、さらに2人の遺体が見つかる。

三ツ星館はプラネタリウムのような建物で、事件はちょうどクリスマスに起こる。

犀川と萌絵は同じ部屋に泊まることになっていて、クリスマスにプラネタリウムで2人きりといういいシチュエーション。だけどやっぱり事件が起きる。

萌絵がお転婆

3作目にして少しずつわかってきたことがあります。

西之園萌絵は他人の目からはお嬢様として見られていますが、実は生前の父にも内緒にしていたことが結構あるらしい。

隠れてタバコを吸っていること。よく外に出て怪我をしていること。

お転婆な性格っぽい。

今作も萌絵のちょっとしたヤンチャな行動が自身を危険に晒して、犀川が助けに行くというパターンに。

刑事さんが優秀

今作に登場する刑事さんが優秀。犀川も認めている。

相変わらず

犀川は終盤に事件のアリバイを解明していきますが、犯行を犯した人物の動機には興味がない。

その点は相変わらずでした。

「笑わない数学者」の感想と考察

数学の天才が登場して面白い

1作目の「すべてがFになる」には真賀田四季という天才が登場します。主人公の犀川も天才で(西之園萌絵も頭の回転が早く、特に計算は暗算であっという間に算出する)天才同士のバトルがこのシリーズの見どころです。

2作目の「冷たい密室と博士たち」には相手となる天才は登場しませんでした。この点、天才同士の対決が見れなくて残念でしたが、今作の「笑わない数学者」では数学の天才が登場します。

犀川自身も天才と呼ばれている人に興味があった。

実際に天王寺博士に会ってみると「想定通りの人物で想定外ではなかった。ガッカリした。歳をとったからかもしれない。」という印象を受ける。

ただ、物語終盤にはそんなことをはなかったことに気付かされます。

犀川と西之園萌絵の関係に少し違和感

序盤から犀川と西之園萌絵の仲が妙にいい。

前作までの流れから考えると、少し違和感を感じるほど距離が縮まっているように感じました。

大学の生徒の中では犀川と萌絵が結婚するらしいという噂まで立っていて、萌絵の友人たちが犀川の教授部屋まで来て犀川を非難するシーンもあります。(結婚するのかしないのか、はっきりしてという非難)

距離が縮まるのはいいんですが、なんかちょっと急すぎる感じ 笑。

謎解きの部分は答えがわかりやすいかも

この作品に触れるのは2回目なので答えはわかっているんですが、最初に読んだ時に、普段ほとんど謎解きをしない僕でも答えがなんとなくわかりました。

ミステリー作品としては多少肩透かしを感じるかも知れません。

僕の場合は謎解きというよりは、人間関係や物語を読むのが好きなので、その点はそこまで気になりませんでしたが、謎解きが好きな方からの評価は低くなりそうです。

個人的に印象的だった文章

天才数学者の天王寺博士の言葉が印象的でした。

「学問は虚しい。少なくとも数学者だけは自分たちは役に立つとは言わなかった。それが唯一の名誉であり真理。」

みたいなことを言っていました。(オーディブルで聴いたので、だいたいこんな感じということでご容赦を)

もう一つ

「人類史上最大のトリック。それは人々に神がいると信じさせたことだ。」

それから、犀川が話していた内容も興味深かったです。

鏡はどうして左右だけが反転するのか?(上下の反転ではなく)」という質問。

丁寧に説明してくれていたのに、よくわからなかった(笑)。相対的定義と絶対的定義がどうこう。理解できず。

まとめ

このシリーズは10作まであって随分昔に10作全て読んでいますが、「笑わない数学者」だけは特にいまいちという感想を持っていました。

改めて読んでみると、多少物語が長く感じましたが、終わり方が個人的には好きな感じで終わっていて、全体的にはそんなに悪くないと思いました。

1作目が最高潮で、2作目、3作目と段々面白さがトーンダウンしている感じはあります。

以降の作品はどれも結構面白かった記憶があるので、また続きをオーディブルで聴いてみたいと思います。

それにしてもミステリーのシリーズ作品ってなんかこういいですよね。読んでるだけで幸せになります。

1作目と2作目の感想も書いています↓

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