羽根田治さん著「これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集」の感想です。
2023年7月発刊。
この本は本の読み放題サブスク「Kindle Unlimited キンドルアンリミテッド」で読みました。
実際にあった山や海での事故の事例を添えて、「アウトドアの危険」が書かれています。
アウトドアが好きな方は特にためになる一冊だと思います。イラスト入りで読みやすいのもいいですね。
外は危険がいっぱい。自分だけならまだしも、お子さんがいらっしゃる方は読んでおいて損はありません。
え!こんなことで死ぬの?ということも
僕はアウトドアとは正反対の超インドアな人間です。なのでこの本に書かれていることは、新鮮な情報ばかりでした。
- 登山中に疲れて死ぬ
- スキー中に雪に埋まって窒息死する
- 雪山のヒドゥンクレバス(裂け目が雪に覆われて見えないクレバス)に落ちてぬ
- 登山で使うアイゼン(底面に金属製の爪がついた靴)を自分のズボンに引っ掛けて転落死
- ハブに噛まれて死ぬ(血清の投与は30分以内)
- オニダルマオコゼを踏んで死ぬ。毒の強さはハブの30倍以上
- ダツに刺されて死ぬ
- カタツムリやなめくじを触って死ぬ
- フグを食べて死ぬ。フグの毒は加熱しても冷凍しても無毒化しないので素人の調理は危険
生き物も危険がいっぱい
個人的には生き物系の危険の話が特に興味を惹きました。
ダツという全長1mくらいの魚がいるそうです。光に向かって猛スピードで向かってくる性質があって、ナイトダイビングや夜釣りの際に体に刺さることがあるそう。こえ〜。
オニダルマオコゼという魚も怖いですね。足で踏んづけてしまうらしいです。こういう魚は限定した場所にしか生息しないっぽいので、やはり地元の詳しい人やインストラクターさんがいるなら、きちんと話を聞いたほうが良さそうです。
カタツムリやナメクジも寄生虫がいて危険なので、なるべく触らないように!とのこと。
その土地ならではの注意すべき生物や動物について調べたり、過去にあった事故などを調べることが重要ですね。
危険の対処法も書かれていました。
本のチャプターの合間に危険の対処法が書かれていました。これも非常に参考になりました。
山の危険
山で遭難したら「山で道に迷ったら引き返せ」が鉄則。この鉄則は分かっていても実際にできないことが多いのだとか。正常性バイアス、楽観主義バイアスなどのさまざまな認知バイアスが作用するらしい。
熊に襲われた時、毒蛇に噛まれた時、ハチに刺された時、対処法が書かれています。
海の危険
海や池に落ちてしまった時に、体を浮かす方法「背浮き」について書かれています。靴は浮き輪がわりになるので履いたまま。服も脱がない方がいいらしい。
溺れている人を助けるには、自分が泳ぎに自信がない場合、ペットボトル(水を少し入れて投げやすく)やクーラーボックス、サッカーボールやバケツなどを投げるのが良い。
たくさん知識が書かれていますが、こういうのはなかなか覚えるの難しいので、そういう場所に行く予定がある時に直前に知識として覚えておくと良さそうです。
有毒植物がマジで怖い
この本では有毒植物についても書かれていました。
食べられる野草に酷似した有毒植物が結構あるようです。写真付きで見れますが、本当に似ていてこれは素人は危険ですね。
キノコも食用のキノコと毒キノコに酷似したものがあって怖いです。
ソースがよくわからない
この本では1つのエピソードは、イラスト1ページ+実際に起きた事故の事例が1ページで構成されています。
事故の事例は実際にあったことだとは思いますが、日付がわからずどこからこの情報を持ってきたのか不明です。ここだけ少しモヤモヤしました。
まとめ
外で活動するのが好きな方は読んでおくとタメになると思います。
というよりは、アウトドア好きな人はこういう知識持っている人多いのかも知れませんね。
僕のようなインドア人間こそ、アウトドアをする際に読むと良さそう。
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