やなせたかしさんの「明日をひらく言葉」の感想記事です。
2012年7月発行。
本の読み放題サブスク「Kindle Unlimited キンドルアンリミテッド」で読みました。
めちゃ感動しました。元気をもらえる一冊です。
アンパンマンを描き始めたのは50歳
やなせさんと言えばアンパンマンが有名ですが、50歳になってからアンパンマンの絵本を描き始めたらしい。
アニメ化の話が持ち込まれたのは70歳になる直前。
“「継続は力なり」というが、あきらめないで一つのことを思いを込めてやり続けると、ちゃんと席が空いて、出番がやってくるものなのだ。”
明日をひらく言葉
人生何が起こるかわからないですね。継続の力恐るべし!
良かったところを引用と共に
“最初の詩集「愛する歌」が出版された。意外にもよく売れ、初版三千部でスタートしたのに、総計十万部は売れたと思う。”
明日をひらく言葉
漫画家になろうと決意して、会社を辞めてフリーになったものの漫画の仕事はない。カットを描いたり、ラジオのコントや脚本を書いたり、詩を書いたり便利屋として頼まれたらなんでもやっていたとのこと。
上の引用文の詩集は山梨シルクセンターという会社から出版されていて、やなせさんの何冊かの詩集が売れたおかげで会社も潤い、その後「サンリオ」と社名を変えて、その後あのキティちゃんを生み出して大会社に。すごい。
“人生は椅子取りゲーム。満員電車に乗り込み、あきらめて途中下車せずに立ち続けていたら、あるとき目の前の席が空いた。”
明日をひらく言葉
この文章は有名かも。何度か目にしたことがあります。
“特に三十代から五十代ごろまでは、絶望のトンネルの中にいた。”
明日をひらく言葉
この本を通じて特に強く感じたのは、やなせさんのバイタリティの凄さです。この本はやなせさんが93歳の頃に出版された本で、90代でも未来にワクワクしているとか。
僕は今40代前半で現実に割と絶望していますが(笑)、やなせさんからすれば、こわっぱにも程があるだろうなあ。
“「正義を行おうとすれば、自分も深く傷つくものだ。でも、そういう捨て身、献身の心なくして、正義は決して行えない」ということだ。”
明日をひらく言葉
アンパンマンは誰かを助けるために、自分を犠牲にして弱体化してしまいますが、そういうカッコ悪い正義の味方を描きたかったらしい。
正義に勝ち負けはなく、困っている人のために愛と勇気をふるって、ただ手を差し伸べるということだけ。
“つまり、パンとバイキンは、敵だけれど味方、味方だけど敵という共生関係にあるわけだ。これは、われわれ人間にも言える。バイキンが絶滅すればいいのかというと、実はダメなのだ。人間も生きられなくなる。”
明日をひらく言葉
アンパンマンの世界では敵のバイキンマンにトドメを刺さない。その理由は共生が大事というテーマがあるから。
まとめ
アンパンマンの前身の絵本や、詩集についてのエッセイなどもあって読み応えがあります。
読んでいる最中、やなせさんって今何歳なんだろう!?長生きしすぎじゃないかな?と思って、調べてみると2013年に亡くなっていました。
この本を読んで自分の悩みの小ささに気付かされました。今でも十分幸せじゃないかと。
頑張るぞー。
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