伊坂幸太郎さんの小説「クジラアタマの王様」の感想と考察。
2019年7月発行。
本の読み放題サブスクKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)で読みました。
gao the book
この作品は伊坂幸太郎さんの小説では珍しい手法が取り入れられています。物語はいつものように心温まる内容でした。
ここがよかった
今までの伊坂さんの小説には無い仕掛け
本作はセリフや効果音はありませんが、要所に挿絵ならぬ「漫画」が挿入されています。
最初はそこまで物語と噛み合って無いように感じました。
この漫画はなんだろう?と。
ですが、だんだん小説の物語とわかりやすくリンクしていって、読み終わった後はこの漫画の良さがわかりました。
無音の漫画は挿絵とはまた違った味わいがあります。
新型のウイルスが猛威を振るう世界
世界で蔓延しているウイルスを予期していたかのように、この小説の中でも同じように新種のウイルスが猛威を奮っています。
パンデミックの影響による人間の心理やそこから起こり得る行動は、予測にかなり忠実なようです。この小説でもやはりコロナ禍のような状況になっています。
夢の中で起きたことが現実に影響する話
この小説はざっくり言えば「夢の中で出会った人たちと共闘して敵と闘って、その結果は現実にも影響する」という話。
主人公はどこにでもいるサラリーマン。ごく普通の生活の中で不思議な現象に出会う主人公を見ていると、小説を読んでいる自分にも不可思議な事が起こり得そうな気がします。ちょっとした現実逃避を味わえる。
まとめ
ここ数年の伊坂幸太郎さんの小説は個人的に好きな物語が多く、数年前の小説もチェックするようになりなりました。
僕のように昔(昔の小説は多数映画化されてます)はとても好きだった人は結構いるんじゃないかと思いますが、数年前〜最近の小説も読んでみてください。
コメント