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観たら死ぬ!小説「ある映画の異変について目撃情報を募ります」

観たら死ぬ!小説「ある映画の異変について目撃情報を募ります」 ホラー
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海藤文字さんのホラー小説「ある映画の異変について目撃情報を募ります」の感想・解説・考察。

Amazon.co.jp: ある映画の異変について目撃情報を募ります (スターツ出版文庫単行本) 電子書籍: 海藤文字, 狐歪野ツッコ: Kindleストア
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この作品はKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)で読みました。

メール、ブログの記事、論文、映画のポスターなど、この文面だけで物語が進行します。通常の文章は無いので、ありそうでなかった(?)手法で斬新でした。

この形式を取っているからなのか、ページ数の割にスイスイと読み終えました。

冒頭に狐歪野ツッコさんの描く漫画が挿入されています。漫画作品なのか?と思いましたが、最初のページだけでした。

ホラー映画「ファウンド・フッテージ」のキャッチコピーは「観たら死ぬ映画」。

日本のホラー小説が好きな方は結構楽しめると思います。

gao the book
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ホラー作家の梨さんの小説のような、斬新な文章展開が良かったです。こういう手法は近年の流行りなのかも知れません。

ホラー小説「ある映画の異変について目撃情報を募ります」のあらすじ

ネタバレしない程度にあらすじを書きます。

映画レビューブロガーのMOJIが主人公。

MOJIが映画館で見たホラー映画「ファウンド・フッテージ」。低予算映画で3日限定の上映というかなりマイナーな映画だった。モキュメンタリーというジャンルの理由からなのか、作り物感が無くリアルではあったものの、総評としてはつまらない映画だった。

しかし、映画終盤に一瞬ではあるが主人公たちを追いかける「白い男」を見つける。

映画のレビューと共にその「白い男」についてもブログに書いたが、ブログの視聴者からのコメントでは「そんな白い男はいなかった」というコメントが複数来る。

この「白い男」の存在をきっかけに、MOJIは映画館で映画を見ている最中に「白い男」を見るようになる。

ホラー映画というジャンルに限らず映像内に登場する白い男。MOJIは精神をすり減らされ疲弊していく。

そんな中、映画レビューブロガーのSUZUから「ファウンド・フッテージ」に関する情報を得て、その映画の正体を突き詰めていく。

その白い男を見たら最後。

「ファウンド・フッテージ」を見た他の映画ブロガーが亡くなり、映画に出演していた人たちもどんどん亡くなっていく。

終盤は特にメールだけのやり取りの文章が続き、臨場感がありました。

ホラー小説「ある映画の異変について目撃情報を募ります」の登場人物

  • MOJI…主人公。映画のレビューブログ「MOJIの映画レビュー」を運営。本名は海藤文字。
  • SUZU…映画のレビューブログ「SUZUの映画館に行こう!」を運営。MOJIのブログを愛読。
  • コロ助…映画のレビューブログ「コロ助のシネマ談義」を運営。主人公と同じく白い男を見た一人。
  • 三枝崇顕…民俗学を教えている大学教授。白痩神にまつわる論文を書いていてかなり詳しい。
  • 大森監督…映画監督。
  • 服部久仁彦…廃村になった岐阜県竹垣村の宮司。自殺している。

その他にも俳優兼スタッフの6人、映画配給会社のスタッフなどの登場人物がいます。

ホラー小説「ある映画の異変について目撃情報を募ります」の面白かった所

ノンフィクションかと錯覚

この作品に登場する映画「ファウンド・フッテージ」は、本当に実在しているのでは?と思ってしまうほど、実在しそうな雰囲気満載です。

物語中に出てくる映画のポスターもちょっとリアル。(ポスターのデザインが見開きで入っています)

後で気付きましたが、主人公のMOJIは本名が「海藤文字」。これ著者の名前なんですよね。これもすぐに気づいていたら、より実在する話と錯覚しそうですが、全然気づきませんでした 笑。

「ファウンド・フッテージ」はモキュメンタリー映画ですが、この小説もモキュメンタリー小説と言ってもいいかも知れません。

「ファウンド・フッテージ」は本当に誰も知らなかった

「ファウンド・フッテージ」は3日間だけの上映。

「NOBODY KNOWS! 誰も知らないホラー映画たち2023」という特集上映の1本だった。

主人公のMOJIが映画館で観た際には、客は10人くらいしかいなかった。

そして、後で映画の情報をネットで調べてもほとんど情報がない。出演者の名前を検索しても全くヒットせず。

本人も書いていましたが、特集の名前の通り「本当に誰も知らない映画」だった 笑。

白い男は「白痩神」

映画のレビューブロガーのコロ助。コロ助もMOJIと同じく「ファウンド・フッテージ」で白い男を見てしまう。

日常生活でも白い男が現れ、精神的に参ってしまうが、同時に白い男が何者か?ある程度目星をつけていた。

白い男は「白痩神」。

黄泉の国の門番を務める死者の神。現世と黄泉の国との境界を乱した者を追いかけ、黄泉の国に連れて行く。

ある映画の異変について目撃情報を募ります

さらにMOJIは、民俗学の大学教授三枝を頼り、「白痩神」の呪いを解く方法を調べていきます。

「白痩神」というのは初めて聞きましたが、この話が非常に興味深かったです。

昔からあるお祭りごとには、ちゃんと理由があって、疎かにするといけないんだなと。

日本の呪術史において常世と現世の境界を守ることは重要な意味を持っていた。日本の祭礼は常世の神々に対して、領域を侵さない約束をし、契約を結び直す意味合いもあった。

ある映画の異変について目撃情報を募ります

まとめ

終盤にMOJI、SUZU、三枝教授は、「白痩神」を祀る廃村に行き、呪いを解きに行きます。

最後どうなるかぜひ読んでみてください。オチもありきたりではありますが秀逸でした。

怖いというのは、分からないこと。だから、暗闇が怖い。曲がり角が怖い。閉じたドアが怖い。
幽霊が怖いのも、正体が分からないからこそであって。
分からない怖さの究極が、「死」ということになるでしょうか。死んだらどうなるか、確かに絶対に分からないですからね。

ある映画の異変について目撃情報を募ります

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