当ページのリンクには広告が含まれています。

宮下奈都さんの小説「羊と鋼の森」の感想。音楽の高潔さに感動。

宮下奈都さんの小説「羊と鋼の森」の感想。音楽の高潔さに感動。 小説
この記事は約3分で読めます。

宮下奈都さんの小説「羊と鋼の森」の感想・解説・考察。

Amazon.co.jp: 羊と鋼の森 (文春文庫) eBook : 宮下 奈都: Kindleストア
Amazon.co.jp: 羊と鋼の森 (文春文庫) eBook : 宮下 奈都: Kindleストア

2018年2月発刊。

この小説は、本の読み放題のサブスクKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)で読みました。

gao the book
gao the book

ピアノに対する崇高な思い。登場人物たちがピアノにひたむきに向き合う、プロ魂に心を打たれました。何より文章がとても美しい小説です。

小説「羊と鋼の森」のあらすじ

小説「羊と鋼の森」のあらすじを書きます。ネタバレはしていません。

主人公は男性のピアノ調律師。

高校生の頃に、体育館にあるピアノの調律を見て調律師になることを決意する。

そのピアノの調律していたのは、超一流の調律師。

いつかその調律師に追いつきたいと思いつつ、日々のさまざまなお客のピアノの調律をする日々。

会社の他の調律師の先輩もいい人が多く、お客とのやりとりも読んでいて心が温まります。

冒頭に高校時代の体育館の風景が書かれた文章があるんですが、僕自身も高校時代を思い出すほどに素敵な文章でした。

タイトルの「羊と鋼の森」って謎なタイトルですよね。

羊と鋼はピアノを構成してる材料に由来しているようです。

ピアノは鍵盤を叩くとハンマーが連動して弦を打ち音が鳴る仕組み。ハンマーは羊毛を固めたフェルトでできているのだとか。

古いピアノの音を聞いて、どこかの山奥の羊を思い出す。絵本の幻想的な世界のよう。

とにかく全体的に文章の美しさが際立つ小説です。

小説「羊と鋼の森」の良かったところ

小説「羊と鋼の森」で個人的に良かったところを引用します。

成長を焦る主人公と先輩のやりとり

「こつこつと守って、こつこつとヒット・エンド・ランです」
こつこつって野球か。そんなわかりにくい比喩でいいのか。
「ホームランはないんですね」
開けたドアを押さえながら僕は確かめる。板鳥さんはしげしげと僕の顔を眺めた。
「ホームランは狙ってはだめなんです」

羊と鋼の森

いつもそこにあるけれど、その大切さに気づくのは案外難しいのかも。

ピアノに出会うまで、美しいものに気づかずにいた。知らなかった、というのは少し違う。僕はたくさん知っていた。ただ、知っていることに気づかずにいたのだ。

羊と鋼の森

何もないと思っていた森で、なんでもないと思っていた風景の中に。すべてがあったのだと思う。隠されていたのでさえなく、ただ見つけられなかっただけだ。

羊と鋼の森

僕はデザインの仕事をしているんですが、デザインの仕事をしていても重要だと感じました。言葉で詳細の意思疎通ができれば、良い結果になりやすい。

「なるべく具体的なものの名前を知っていて、細部を思い浮かべることができるっていうのは、案外重要なことなんだ」

羊と鋼の森

才能について。僕もやっぱりこの意見です。

「才能っていうのはさ、ものすごく好きだっていう気持ちなんじゃないか。どんなことがあっても、そこから離れられない執念とか、闘志とか、そういうものと似ている何か」。

羊と鋼の森

イチローが引退した時にインタビューで語ってたのを今でも覚えています。

「好きという気持ちがあれば、高い壁に阻まれても立ち向かっていける」

才能というのは努力の継続が深く関係していると思いますが、継続するにはやっぱり「好き」が原動力になるんだろうなと。

音楽は人生を楽しむためのものだ。はっきりと思った。決して誰かと競うようなものじゃない。競ったとしても、勝負はあらかじめ決まっている。楽しんだものの勝ちだ。

羊と鋼の森

これは主人公がお客さんのピアノを聴いて感じたこと。決して上手ではないけれど、上手でないなりに風景が浮かび上がってくるピアノの音。

この音は演奏している本人のためにあるんだと。

まとめ

「羊と鋼の森」は本屋大賞を含めて、3つの賞を受賞しています。

奇をてらわない、正統な小説という印象を受けました。

小中高の国語の教科書やテストに出てきてもおかしくないほど、綺麗な物語と文章です。

この小説はKindle Unlimitedの読み放題で読めるタイミングがあります。最初の30日は無料でお試しができるので、ぜひチェックしてみてください。もちろん、紙の本や電子書籍の単品で購入するのもおすすめの一冊です。

本のサブスクKindle Unlimitedが良い!解約方法も。
Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)は電子書籍の読み放題のサブスクです。Kindle Unlimitedがおすすめの理由。良いところ・悪いところをご紹介します。契約の解約、キャンセル方法も書いています。ご参考ください。

コメント