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ホラー小説「口に関するアンケート」不可解で謎な物語が不気味!

ホラー小説「口に関するアンケート」不可解で謎な物語が不気味! Audible
この記事は約4分で読めます。


背筋さんのホラー小説「口に関するアンケート」の感想・解説・考察。

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この小説はAudible(オーディブル)で聴きました。

Audible版のナレーションは備後勉さんと平澤慧美さん。聴きやすくてホラー作品としての怖さもしっかり伝わってきました。

※オーディブルで聴いているので登場人物の名前の漢字が不明です。カタカナ表記にしていますのでご了承ください。

オチなどの重要な部分は割愛していますが、内容を結構書いていますのでネタバレしています。これから読もうと思う方はご注意ください。

gao the book
gao the book

タイトルがまず意味不明。そして心霊体験をする大学生たちの謎の独白。斬新な怖さでおすすめです。

ホラー小説「口に関するアンケート」のざっくりあらすじ

この作品はオーディブルで聴く限りだと、個人的には少し分かりにくくて、何度か聴き直して理解できました。本や電子書籍で読むと理解しやすいかも知れません。

章のタイトルが不可解で不気味

章ごとに大学生が1人1人独白をしていくんですが、章のタイトルが音声ファイル名になっていて(録音した日付の数字と拡張子)、なんとも不気味。

「.m4a」という拡張子で、ネットで調べてみるとApple社が開発した音声ファイル形式のようです。

スマートフォンで録音した音声ファイル(多分ですが)を、僕たち読者が聞くという図式。

有名な心霊スポット(霊園)で起こる心霊現象

6人の大学生が、山の中にある有名な心霊スポットに肝試をしに行きます。

そこは霊園(墓地)で、中に大きな樹があり、その樹が呪われた樹と呼ばれているらしい。

樹の下にいくと亡くなった幽霊が出ると言う噂。

そこで起こった心霊体験を語る、という物語になっています。

登場人物

登場人物についても書いておきます。小説の登場順にご紹介。

  • ムライ ショウタ…アンの元彼氏。
  • カワセ ケン…オカルト研究部に所属。幽霊を信じていない。
  • イトウ タツヤ…アンの彼氏。
  • ハラ ミレイ…負のパワーの察知能力がある。
  • ホッタ ハヤト…オカルト研究部に所属。幽霊を信じていない。
  • アン…亡くなるので音声ファイルは無し

Audible(オーディブル)版はかなり怖い

本や電子書籍で読んでいないので比較はできませんが、この作品はオーディブルの方が音声がある分おすすめです。

2人目のカワセの話では途中で音声が壊れたように変わって喋り続けます。最初は僕が聴いているイヤホンがおかしくなったのかと思いましたが、どうやら演出でした。

そして、その後にパイプ椅子のようなものが倒れるガタン!という音。

不気味すぎて鳥肌立ちました。この演出は他の人たちにも同じように使われていて、わかっていてもやっぱり不気味。

蝉の声も音声として入っていて、音声作品の方がより怖さを感じられます。

ちなみに、オーディブル版は最初から添付ファイル(PDF)を見ることができますが、いきなりネタバレになってしまうので、PDFは見ずに作品を先に聴いてください。ある意味トラップかも 笑。

ホラー小説「口に関するアンケート」の考察

この作品は割と謎が多くて、僕自身も整理しきれていない部分があります。

そしてタイトル通り、最後にアンケートがあります。

章の名前である日時について

大学生たちの録音ファイルは、肝試しに行って数日が経過したものです。

章のタイトル(ファイル名の日時)を調べてみると、最初の大学生が亡くなってから、最後の大学生が亡くなるまでに、21時間ほどの時間差があります。

最後の大学生の独白がオチということになりますが、ここまで時間の差があったのは、洗いざらい話をしていなかったが故の時間差なのかも。

1グループでの行動と思っていたが

大学生の6人は一緒に行動していると勝手に勘違いしていましたが、オカルト研究部に入っているカワセとホッタは2人で行動して、残り4人のグループとは別の日に心霊スポットに行っています。

つまり2つのグループは知り合いでも無く、時間軸も少し違う。物語を聴いていると理解できる部分ではありますが、先入観があったので何度か聴き直しました。

まとめ

ある程度理解して作品を聴き終わってみると、物語自体は割とありがちな心霊体験です。

ただ、物語の進め方やアンケートの存在がとにかく不可解で不気味。

呪いと呼ばれるもののほとんどは、噂話に尾鰭がついて、どんどんと変容していき、いずれそれは本当に呪いの樹になる。口は災いの元という言葉が物語の中に何度か出てきましたが、そのあたりが一つのテーマであるようにも思いました。

そこまで長い作品ではなく入りやすい作品だと思います。

是非Audibleで聴いてみてください。

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