澤村伊智さんのホラー小説「ししりばの家」の感想記事です。
1作目の「ぼぎわんが、来る」以降に続く比嘉姉妹シリーズの4作目。
日本ホラーのじめっとした暗い雰囲気が漂ってきます。砂だらけの幽霊屋敷が舞台で、砂でサラッとしてそうですが雰囲気は湿度が高め。
2020年発行(電子書籍表記)。
本の読み放題サブスク「Kindle Unlimited キンドルアンリミテッド」で読みました。
Kindle Unlimitedに登録されていたので「ぼぎわんが、来る」「ずうのめ人形」「ししりばの家」の3作品を読了しました。3作品とも面白かったなあ。続編も読むぞー!
ざっくりあらすじ
この小説を少し読み進めて思ったのは映画「呪怨」っぽいシチュエーションということ。2階に怖い女がいるあの家です。
この小説では砂まみれの呪われた家が登場します。
今作は2作目の「ずうのめ人形」では登場しなかった最強の除霊師比嘉琴子(映画版は松たか子が演じていた)がメインで活躍します。
琴子の小学生時代から話が始まります。
同級生に誘われて友人の家に遊びに行き、その家で心霊現象に遭遇。その家はのちに幽霊屋敷と呼ばれるようになる。
時を経て琴子が大人になり、当時一緒に幽霊屋敷に遊びに行った同級生と共に、幽霊屋敷の主と対決する。という内容です。
怖かったところ
幽霊屋敷に住む主はそこに住む人たちを操ります。砂の存在も妙に怖い。
「ししりば」の個人的なイメージをイラストで描いてみました。
長身で手足が異様に長い巨大な化け物というイメージですが、画力がないので難しい。
それから、幽霊屋敷に住む認知症のおばあちゃんが登場します。このおばあちゃんが結構怖いです。意思の疎通ができないというのはなかなかの恐怖!
まとめ
今作の見どころは、琴子の過去が判明したり「ぼぎわんが、来る」のような活躍が見れるところ。
家の怖い話といえば「呪怨」を思い出しますが、日本ホラーの定番をきっちりと踏まえつつ、オリジナルに仕上げられています。ホラー小説好きなら絶対好きでしょっていうシチュエーション!
電子書籍版の最後の解説はホラー作家の三津田信三さんが書いていました。
著者の澤村さんが三津田さんの作品の愛読者とのこと。僕は恥ずかしながら三津田さんを知らなかったので、これでまた読みたい作家さんが増えて嬉しい限りです。
最後の解説はシリーズの他の作品も毎度かなりわかりやすく小説の内容に書いてくれているので、理解力の乏しい僕にとってはありがたい。
シリーズの他の作品の感想も書いているので是非ご覧ください。
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